読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

底辺大学生的日常

底辺大学生でも生きています。高みの見物のつもりでご覧ください。

先生、ジャガイモはおやつに入りますか?

今週のお題「おやつ」

〜たくむの一発逆転チャレンジ〜

 

先生からの、明日の遠足についての説明が終わった。

 

教室は、明日への期待と喜びが混じり、熱気で溢れかえっていた。

 

そんな中、なんだか1人落ち着きのない様子で、ソワソワしている少年がいた。

 

彼の名はたくむ。実は、今日という日は彼にとって勝負の日だった。

 

と言うのも、たくむは今ピンチなのだ。

 

小4で転校して来た彼は、まだクラスに馴染めていない。前の学校で面白い奴と言われてやって来ただけに、転向して来た当初に余裕をぶってしまって友達づくりにあまり気を配っていなかった。そうこうしているうちに、友達が1人もできないまま遠足の時期に突入してしまったというわけだ。

 

だがたくむは知っていた。ピンチはチャンスだと。

 

ここでうまくやれば、自分を取り戻せる。

 

たくむはなんと1週間も前からシミュレーションを開始していた。彼は必死だ。

 

たくむは考えた。遠足当日に急に目立つのは不自然だ。しかも、当日に目立ちたい奴は沢山いるんだ。倍率が高すぎる。成功したとして、敵をつくってしまう可能性もある。

 

たくむは頭を抱えた。悩みに悩んだ。

いつもは夜9時になったら寝ているのに、9時半まで起きた。それくらい、必死だった。

 

そしてある時、頑張っている彼に天から素晴らしいアイデアが降ってきた。

 

「前日から目立っときゃいんでね」

 

なんでこんな事がもっと早く思い浮かばないんだ。自分を殴ってやりたかった。

 

それを思いついてからは早かった。

 

まず、彼はある重要な事を思い出した。

 

 

そう。遠足の説明が一通り終わった後、笑いが約束される質問がある。

 

「先生、バナナはおやつに入りますか?

 

誰もがこの質問を聞いたことがあるだろう。そして、言えば誰もが笑ってくれるだろう。

 

凡人ならこのまま実行してしまうだろうが、たくむは違かった。なぜなら彼は必死なのだ。

彼は思った。

 

「バナナじゃ、ありきたりだ。」「もっと他の食材はないものか。」

 

しかし、バナナを超える食材が思いつかない。

 

おやつで食べれない事はないが、おやつで食べるのはどうかと思うもの。この絶妙なラインにバナナがいる事を、たくむは初めて悟った。

 

勝てない。このままじゃ。残りの小学校生活をバナナに潰される。

 

だがたくむは諦めなかった。何かバナナ勝るものはないか。

 

だが、バナナと同じラインにいる食材を探すのは無理だ。

 

それならば、その食材自体が面白いものを探そうと思った。

 

だが考えてみれば、面白い食材なんてないじゃないか。

 

そんななか、たくむは大好きなお笑い芸人有○のツイッターを見ていると、驚くべき発見をした。

 

有○はジャガイモの画像を4枚載せ、4枚溜まった。。。とツイートしていた。

 

たくむは衝撃を受けた。

 

いろいろ突っ込みどころはあったが、たくむが注目したのはもちろんジャガイモという点だ。

 

ジャガイモという言葉の響きはもちろん、ジャガイモという存在があったんだと再認識させられるような感覚。今までそんなに意識してこなかったジャガイモを持ってこられると、なんとなく笑ってしまう。バナナに似た衝撃であった。

 

これは決まりだ。たくむは胸が踊った。

 

それから、何度も何度も何度もそのシミュレーションをした。

 

そして、当日を迎える。

 

緊張しすぎて朝から腹の調子が悪い。

 

授業は当然上の空。

 

別に良い。今日で友達できるから。クラスの人気者になるから。後から今日のぶん教えてもらおう。

 

そして、帰りの会。先生が遠足の説明を始める。

 

「それでは明日は遠足です。.........」

 

説明が続く。

 

胸の鼓動が大きくなりすぎて周りに聞こえているのではと心配になる。

 

「それでは質問ある人!」

 

きた。最初に言うインパクトを大事にしたくて、誰よりも速く手を挙げる。

 

手を目一杯上げた瞬間.......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

屁が出た。

 

 

 

 

 

 

 

朝から腹の調子が悪くて屁を我慢していた事を忘れていた。

 

手を上げた瞬間尻の筋肉がゆるみ、屁が出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、みんな笑ってたなぁ。

 

結果オーライだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                                  おわり