ブツブツ呟くゾウ

高みの見物のつもりでご覧ください。

西野亮廣『革命のファンファーレ』感想、書評、批評

西野亮廣を批判する事は時代遅れだ。

f:id:elephantkun:20190207122017j:image

 

彼の行動を批判する者は後を絶たない。彼にとっては考え抜かれた戦略であっても、その一切には批判が付きまとい、芸人としては深刻なほど嫌われている。

 

革新的なアイデアはいつも世間からすると「変」に見えたり彼らの常識から外れてしまうものらしく、思慮の浅い者やアンテナを張っていない者には理解し難いのだ。

 

しかし本書によれば、彼の戦略はいつも何重にも積み重なった意図の数々が絡まっている。

 

そしてそれはことごとく大成功を収めているではないか。

 

一説によると彼はオセロに負けた事がないらしく、見かけによらず算数も大得意らしい。

 

そんな天才軍師が考え抜いたオセロの一手を平民たちが感覚だけでひっくり返していく。

 

しかし本書によれば、彼はそんな平民達をも自らの広告戦略に巻き込んでしまうと言うのである。

 

的外れな批判を自ら拡散(リツイート)し、話題を大きくする。当然批判もさらに大きくなるが、まもなく戦は大勝利に終わり、頭ごなしに批判していた者達は閉口せざるを得なくなり、膨れ上がった批判は「西野は正しかった」と、彼の信用が上がるきっかけとして利用されるのである。

 

天才軍師である西野氏は、オセロの角を確実に抑えておきながら平民達に真ん中を取らせ、最後に全てひっくり返すのだ。

 

しかしながら、何年か前の大河ドラマ軍師官兵衛」の大ファンであった私は天才軍師黒田官兵衛がやがて老い、関ヶ原の戦局を読む事が出来ずに天下を逃した事を知っている。

 

西野氏も現在齢38。立派なおっさんであり、いつ官兵衛のようになってしまうか分からない。

 

だがここは現代の天才軍師西野亮廣。この長寿化、少子高齢化による自身への影響を考えていないわけは無かった。

 

本書によればお年寄りは「許され力」を兼ね備えており、例えば店主として働く80歳のお爺ちゃんのミスやもたつきポンコツ加減を、我々若者は間もなく許すのである。これがもし3、40代の脂の乗った男性店主であればクレームを入れられる。これが歳をとっただけで、むしろ「手伝いましょうか」になるのだ。

 

このように本書はありとあらゆることに目を配って現代の時代背景に合わせた戦略、広告について語られている。

 

その一つ一つが鳥肌モノであり、自分が宣伝したい物が出来た時はもう一度本書を読み返しそれに合わせた戦略を練れるほど西野氏自身が使った戦略が複雑怪奇に張り巡らされているのだ。

 

買わない手はない。

 

 

 

おわり

 

Instagram:https://www.instagram.com/elephantkun_books